ドクターペッパーを毎日3本ずつ飲む元気なおばあちゃんとして有名なエリザベス・サリヴァンさん。残念ながら、2017年の11月にお亡くなりになりました。この記事では、彼女の残した名言や逸話について詳しくまとめました。
記事の内容は以下の通りです。
ドクターペッパーおばあちゃんとは
「ドクターペッパーおばあちゃん」こと、エリザベス・サリヴァン(Elizabeth Sullivan)さんは、1911年3月18日生まれ。2017年11月に106歳で亡くなるまでの長い人生を送りました。2人の子供、6人の孫、そして13人のひ孫に恵まれ、家族に囲まれた生活を送っていたようです。
名門テキサス大学出身で、数学教師としてのキャリアを積み、100歳を超えてもなお家庭教師として活躍。晩年を過ごしたテキサス州フォートワースには1942年から移り住みました。サリヴァンさんは野球が大好きで、特に地元テキサス・レンジャーズの熱狂的なファンでした。実際に、彼女は16年間毎日のように試合を観戦しており、チームの最年長ファンとして知られていました。
103歳まで運転免許を持っており、104歳、105歳と連続で始球式を経験するなど活動的。入院歴は出産と扁桃腺の摘出手術のみという驚異的な健康ぶりを保っていたのも驚きです。
サリヴァンさんが106歳を迎えた最後の誕生日には、ドクターペッパーグループから「ドクター・ペッパー型のケーキ」と「ドクターペッパー」が贈られました。ドクターペッパーにとって、どれだけ象徴的な存在だったのかがわかりますね。
【1日3本】ドクターペッパーはおばあちゃんの長生きの秘訣
ドクターペッパーおばあちゃんが有名になったのは、ただ長生きしたからではありません。その長生きの秘訣が特徴的だったんです。
ドクターペッパーの商業的なスローガン
サリヴァンさんの長寿の秘訣とは……
「1日3本のドクターペッパーを飲むこと」
この習慣を始めるきっかけになったのは、ドクターペッパーの掲げたあるスローガンだとか。
10時、2時、4時にドクターペッパーを飲みましょう。
初代のサインライトやラベルを見ると、時計並びに「10・2・4」という数字が並んでいるのがわかります。これは『午前10時、午後2時、そして午後4時にドクターペッパーを飲めば、10時半、2時半、4時半にあなたを襲ってくる”けだるさ”が吹き飛びます』というかなり”商業的な”メッセージが込められています。
そりゃ、みんなが1日3本飲んだら儲かるよね!
彼女がドクターペッパーを飲み始めた1970年のアメリカの人口はおよそ2億人。350ml缶1本が1ドルとなので、アメリカ人全員が3本ずつ飲めば1日の売上は6億ドル。
年間だと2.2兆ドル。もうわけわかりません。(ちなみに、2021年の実際の売上は128.6億ドル)
参考:キューリグ・ドクター・ペッパーの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析 | deallab
そんなドクターペッパーの謳い文句を医者の言葉のように信じた彼女は、亡くなる間際までルーティーンを守り続けたのでしょう。
本当に1日3本の炭酸飲料が健康によいのか
結論から言うと、1日3本の炭酸飲料を飲み続けることは健康的とは言い難いでしょう。
ドクターペッパー350ml1本のカロリーはおよそ150kcal
これを3本飲むと、450kcalです。単にカロリーが高いだけでなく、大量に砂糖が含まれており、むしろ健康リスクが心配されます。
では、なぜ彼女は長生きできたのでしょうか。
これにはいろんな見方ができます。
ドクペとか関係なくて確率論説
どう見ても不健康な生活をしている人が長生きしたり、健康に気を遣っている人がコロリとなくなることもあります。
つまり、確率論です。
ドクターペッパーがどうこうではなく運の問題ということ。
ホントはもっと長生きできた説
もう一つは「もっと健康的な食生活をしていればもっと長く生きられたかもしれない」という説です。
ドクターペッパーをたらふく飲んでそれだけ元気なら、飲まなかったらもっと長生きできたかも。
ルーティーンを持つことが大事説
エリザベスも登場する書籍「The Art of Routine」著者エンジェル・イスコビ氏は著書の中で「ルーティーンは何をやるかよりも、ルーティーンを持っているかどうか」が大切としてます。
実際、健康の秘訣として「ウイスキー」や「アイスクリーム」「タバコ」という一見不健康そうな回答をするシニアが見られる。ただ、そもそも100歳までたどり着く人の割合は1%程度と低く、その中で極端な事例は目立つんですよね。
とはいえ、毎日の生活を整えてくれるルーティーンを持つことは精神衛生上にもよさそう。まずは自分の生活の中で「100まで続けられるルーティーン」を探してみてはいかがでしょうか。それがドクターペッパーであるなら、エリザベスはきっと喜ぶでしょう。
ドクターペッパーおばあちゃんの名言【忠告して来た医者は死んだ】とは
エリザベスに全世界から注目が集まったのは、ただドクターペッパーを1日3本飲んだだけではありません。
彼女の「皮肉たっぷりの表現」がウィットに富んでいるからでしょう。以下で彼女の3つの名言を紹介します。
私に忠告して来た医者は死んだ
CNNのインタビューに対して彼女は答えました。
”Two doctors have told me that if I drink it, I will die. But they died first!”
「ドクターペッパーを飲み続けたら死ぬ」って言ってた医者が先に死んだのよ
これが「忠告して来た医者は死んだ」というキャッチ―な日本語訳となり、彼女が有名になるきっかけになりました。彼女の名前は知らないけど、この名ゼリフを聞いたことがある、という人が多いんですよ。
参考:The Woman Who Drank 3 Dr Peppers A Day And Lived To Age 106(最終閲覧 2024-01-22)
コーヒーより断然ドクペ
こちらは2015年のCBSからのインタビューです。
※CBSとは:Columbia Broadcasting Systemの略でABC、NBCと並ぶアメリカ三大テレビネットワークの一つ。
People try to give me coffee for breakfast. Well, I’d rather have a Dr Pepper.
みんなコーヒーを薦めてくるけど、私は断然ドクターペッパー派なの
参考:The Woman Who Drank 3 Dr Peppers A Day And Lived To Age 106(最終閲覧 2024-01-22)
何か間違いでもあったのかしらね
2017年3月18日、亡くなる直前の106歳の誕生日に述べた皮肉たっぷりの名言も良く知られています。
Every doctor that sees me says they’ll kill you. But they die and I don’t, so there must be a mistake somewhere.
医者はみんな「ドクターペッパーは毒になる」って言うけど、結果、彼らは死んだのに私は生きてる。何か間違いがあったに違いないわね。
参考:The Woman Who Drank 3 Dr Peppers A Day And Lived To Age 106(最終閲覧 2024-01-22)
ドクターペッパーおばあちゃんの現在【死亡か健在か】
冒頭でも触れましたが、2017年11月1日に亡くなったとされています。
「ドジャースとアストロズのワールドシリーズ第7戦を観ながら亡くなった」という逸話もありますが、この話は家族が否定しています。
参考:Texas Rangers superfan Elizabeth Sullivan dies at 106 years old
毎日ドクペ健康生活のエリザベス・サリヴァンさんは現在もドクターペッパーの象徴
医者に止められても毎日のドクターペッパーをやめなかったエリザベス・サリヴァンさん。「私に忠告して来た医者は死んだ」という名言と共に、現在もドクターペッパーの象徴的な存在として愛されています。ドクターペッパーを飲むことが健康に津軽の果はわかりません。ただし、好きなことを習慣にすることで100歳を越えてもなお活動的に生きる女性がいたことから学ぶことはたくさんあるでしょう。
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